旅するバナナ。
令和元年、5月16日。今日は「旅の日」です。
1689年のこの日、松尾芭蕉が弟子と共に、「奥の細道」への旅に出発してことを受けて、日本旅のペンクラブが記念日に制定しました。
松尾芭蕉は、俳諧に詠まれた歌枕とよばれる名所を巡りを目的に東北を旅してみたいという思いが募り、自分の家を売ってまでお金を捻出したと言われています。
さて、今日は、世界中を旅するフルーツ、バナナのぎゅっと中につまった栄養素と、嬉しい効果について、フォーカスしてみます。
バナナが”ミラクル・フルーツ”と呼ばれる理由の第一は、その優れた栄養バランスにあります。 国連食糧農業機関(FAO)によると、バナナは世界でいちばん輸出量の多い果物なのだそうです。
一年中店先に並んでいて、身近な果物であるバナナ 。皮をむくだけで食べられるバナナは、手軽に食べやすいのも、人気の理由です。
バナナには、数種類の炭水化物(糖質)が、100g中22,6gと、果物の中で最も多く含まれています。
私たちの身体は炭水化物がとても必要です。
その大きな理由は、炭水化物は、体内に吸収されるとブドウ糖という糖に分解され、脳や筋肉などのエネルギー源として利用されます。
特に脳は、ブドウ糖を主たるエネルギー源とします。脳の活動を維持するためには多量のブドウ糖が必要になります。ブドウ糖が不足すると、脳の働きが鈍くなったり、集中力が確実に低下します。
また、炭水化物が不足すると、スタミナ切れを起こしたり、疲れやすくなります。炭水化物は、私たちの活動源として欠かせない栄養素です。色んな説が世間に出回っていますが、毎日の食事できちんと適量を摂るようにしましょう。
また、加工されたスイーツとは違って、バナナの天然の糖分には多くのビタミンとミネラルもついてきます。バナナには、炭水化物が体内で代謝されてエネルギーになる時に必要なビタミンB1やB2を、他の果物よりはるかに多く含んでいます。
それに、バナナは食物繊維も豊富ですから、満腹感が続くだけでなく、糖分の消化もゆっくりになります。そうした特徴から、バナナは本当に健康的なのです。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)によると、中くらいのバナナ1本に含まれるカリウムは422ミリグラム。1日のカリウム推奨摂取量のおよそ12%にあたります。
私たちの身体がちゃんとはたらく為には、たくさんのカリウムが必要です。カリウムは、筋肉の収縮や神経の働きを助けています。
加えて、栄養を細胞に運ぶはたらきもあるのです(そして流し出します)。また、心臓の鼓動を一定に保ち、体内の塩分を調節します。
その為、カリウムが足りないと、高血圧のリスクが上がります。カリウムは、心臓の負担になる過剰なナトリウムを尿の中に排出する作用を助けるので、心臓に与えるダメージを減らしてくれるのです。カリウムが不足すると、弱って疲れた感じがしたり、筋肉のけいれんが起きたりすることもあります。
そして、バナナには、逸話があります。
ロサンゼルス・オリンピックで、米国のチームが好成績をあげた理由が、選手村に用意された大量のバナナにあった事かが分かって以来、バナナの効果は世界中の運動選手から注目されるようになりました。
バナナは、筋肉にすぐにエネルギー供給ができる上、運動による生理学的なストレスを和らげ、さらに運動後の炎症を抑えもします。
また、毎日の暮らしの中で、私たちの体は常に、病原菌の攻撃にさらされているといっても、決していい過ぎではありません。
にもかかわらず、私たちが病気にならないのは、病原菌が進入しても健康を守る「免疫システム」というものが、体の中で働いているからなのです。
バナナには、この免疫システムを増強する作用のあることが、帝京大学薬学部の山崎正利教授の研究で明らかにされました。
山崎教授の研究によると、バナナに含まれる成分は、免疫システムで必要不可欠な役割を果たす「白血球」の機能を増強します。白血球が活発に働くと、風邪をひきにくくなるだけではなく、動脈硬化やガンなどの、さまざまな病気に罹患しにくくなる、ということも分かってきています。
たくさんの効果がいっぱいのバナナ。実は、身体だけではなく、心の中も、メンテナンスしてくれます。この点については、長くなりますので、また次回に。
今日は、世界中で愛されている、バナナの魅力について、お伝えしました。
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